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「有機作物の販路拡大・『土の遺産』受け継ぐ」

つくば市上郷で有機農業に取り組む石田真也さん。「カネは残せぬが、土は残す」と語った父静男さんからの「遺産の土」を厳選にさまざまな作物を実らせる。

都内のスーパーなどで販売拡大するほか、農産物直売所に有機コーナーを仲間と設けるなど、有機栽培作物の販路を広げている。

  石田農園

タマネギ  

「カネは残せぬが、土は残しておく」

石田さんが就農したのは2003年。15年勤めた自動車ディーラーを辞めて「石田農園」へ。「まさに畑違いだった」(石田さん)。

父静男さんは有機農業の世界で名が知られた存在。葉タバコが衰退し、当初はホウレンソウなどを作っていたが、連作障害で収量が減少。「化学肥料に頼っていては良い土が作れない」と、知り合いの酪農家から牛糞を譲り受け、有機栽培を始めた。

母千代子さんは「当時は『有機農業』という言葉すらない時代だった」と振り返る。2006年には有機農業推進法が成立。国や地方自治体が有機農業を計画的に推進することとなり、環境は少しずつ変化している。

「カネは残せぬが、土は残しておく」。そう語った静男さん。就農3年後に父を失った石田さんは「新米の自分でも生産できるのだから、本当の財産だ」と感謝する。


「作物本来の味・香り・甘み」

「遺産」は土だけではない。すべての作物が農業を使わない技術による日本農林規格(JAS)有機栽培だ。

例えば、トウモロコシ。最上部の雄花から花粉が落ち、実のひげに受粉するが、虫は雄花が咲く前に卵を産み付ける。静男さんは、虫が孵化する前に雄花を切って焼くことを考え付いた。しかし、受粉前に切っては育たない。石田さんは「雄花を切るタイミングの見極めを教わった」と話す。土が命の有機農業。「土を作るというよりは微生物に心地よいすみかやエサをやる意識。土中の食物連鎖を断ち切らないことが重要であり、化学肥料で育ったものと違い、作物本来の味・香り・甘みがある。」(石田さん)

このほか、イチゴ、タマネギ、ベビーリーフ、などを栽培。都内の有名スーパーや農産物宅配業者に出荷する。

  トウモロコシ

ベビーリーフ   つくばエクスプレスの開通により、新住民が増えるつくば市。オーガニック(有機)食品に対する注目度も高い。

今年4月、2つの農業法人と協力し、JAつくば市の農産物直売所「四季の郷」に有機コーナーを設置した。

ほかの作物より2割ほど高いが、都内の小売店価格に比べれば、ベビーリーフは4割ほど安い。さらに「重い病にかかった人が薬ではなく、食事で治そうと、遠方から買いに来るケースがある」(石田さん)。

市場では、ごくわずかしかない有機JAS認定品。石田さんは「生産規模や認知度を向上させたい」と意欲を示す。